箱罠をスマホで遠隔制御 (2020.01.07)

 有害鳥獣駆除を目的に、箱罠の傍に獲物が現れたらスマホにプッシュ通知され、スマホでモニタリングしながら、狙った獲物が入ったのを確認して扉を落とす・・・という構想のもと、必要な資材を手配し暫時、改造やら加工、組み立てなどを行っている。
 まず、箱罠を遠隔制御するためのカメラの選定を、プラネックスコミュニケーションズ(株)のCS-QS50-LTEに決定した。
 この機種であればモバイルルータなどを別途購入しなくても、キャリアと契約してSIMカードを入手するだけで、スマホやパソコンでの監視が容易で、箱罠の扉も比較的簡単な改造で制御できるだろう・・・という目論見です。
 箱罠は畑などでの使用が基本となるため、Wi-Fiでの接続も検討したが距離的に無理があるのではと考え、結局はLTE接続の方法となりました。
 接続キャリアは、月額900円のマイネオ シングルタイプ(データ通信のみ)Dプランを選定しました。
 (どこのキャリアでも良かったのだが、他はモバイルルータの購入や同時契約を求められたり、近くに取扱店が無かったりで・・・。)
 とりあえずSIMカードをセットし、スマホからモニター(監視)できるかアプリをインストールして動作確認・・・バッチリOKです。
 そして、いよいよ扉を制御するための必要なカメラ側の改造です。
 (もちろん、改造はリスク覚悟の自己責任で!
 カメラとスマホの双方向通話機能を利用し、スマホからの音声信号をトリガーとして動作させる方法です。
 もちろん、それ用の外部端子が備わっていないので、分解してスピーカーにつながるコードをカットして外部へ取り出すだけです。(どうせ罠にはスピーカーは不要・・・驚かして逃がすことになる)
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 カメラ側のマイクも不要なので、こちらは端子を外すだけにします。

 なお、分解するには通常のプラスドライバーのほかに、最初に裏蓋でY型ドライバーが必要になります。
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 取り出したスピーカーコードは、リレーとの接続用に3.5mmミニジャックなどで仕上げます。
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 そして音声信号をリレーで制御するためのVOXは、マイコンキットドットコムのリレー付き音センサースイッチ「MK-305B-BUILT」ライン入力改造版をチョイス。
 接続してゲイン(感度)調整等を行います。

 そして、最終的に箱罠の扉を落とすために、押さえている紐のロックを解除するソレノイドはタカハ機工(株)の「スリムロック」を選択。
 そう、コインロッカーなどに利用されている電気錠です。

 実は、ここまでの部材選定で、以外に苦心した点がDC電源です。
 各部品の定格電圧がバラバラだと、部品の数だけACアダプターが必要になります。
 今回は、カメラがUSB出力の5Vですが、他は12Vで統一するよう選定しました。
 そして、USBポートもついたACアダプターがあるので、これだと一つのACアダプターで済みます。
 アマゾンで購入したメーカー不詳のアダプターですが、実測したら5.17Vと12.24Vでしたので合格です。
 (通販でメーカー不詳の安価なACアダプターを購入した場合は、とんでもない電圧の粗悪品にあたることもあるので計測してから使用するのが無難です)
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 以上、寄せ集めた各部品等をひととおり接続して動作確認をします。
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【A】ネットワークカメラ
【B】リレー付VOX(とりあえず適当に100均のプラボックス利用)
【C】ACアダプター
【D】ソレノイド(ウォルボックスに格納済み) ※このまま箱罠に取付けます。
 結果、作動に問題なし!。
 無事に目論見どおり動いてくれます。

 次の課題は、各装置の格納をどうするか?・・・です。
 カメラの防塵防水性能はIP65ですが、これは軒下での使用を想定した程度のものなので、屋根の無い畑で裸のまま風雪雨にさらすのには一抹の不安があります。
 ましてや他の部品にいたってはケースが無く、電子部品丸出しです。
 実際は、ウォルボックスなど何らかのケースに入れてしっかり保護してから設置する必要があります。

 
【2020.02.17追記】
 プラネックスコミュニケーションズ(株)のCS-QS50-LTE用スマホアプリの出来が悪く?、頻繁にクラッシュする。

 再インストールを繰り返して凌いでいるが、ネットにも同様の投稿が多くみられ、早く改善されるよう望む。
【2020.03.07追記】
 前記アプリのクラッシュ対策が経験則から見えてきたので ここ にまとめた。